【はじめに】

理事長挨拶

 戦後の傷もまだ癒えぬ1949年、新日本の再建は我々の仕事であると志を同じくする青年たちが集まり青年会議所運動がはじまりました。
 それから20年後、私たちの住んでいる地域に青年会議所のあかりが灯されました。1969年6月15日に本庄青年会議所として創立され、社会の移り変わりとともに変化していきました。創立してから変わらないのは、この地域の明るい豊かなまちの実現のため情熱を注ぎJC運動を展開していることです。これからもこだま地域のあかるい豊かなまちを目指し変わらず様々な運動を展開していきます。
 本年度、創立50周年という節目の年を迎えることが出来ました。節目の年というのは、過去と現在そして未来という時間軸が交錯する年です。今日まで多大なご協力を賜りました皆様、そしてこだま青年会議所の礎を築いて下さいました先輩諸兄姉に対して感謝を表すると共に改めて私たちが原点を振りかえる時です。そして今いる私たちは現状を踏まえ、未来のこだま地域をあかるい豊かなまちにする為に、そこに向かっていく組織を作りあげる年です。

【青年会議所とは】

 青年会議所はまちづくり団体です。今はJCしかない時代ではなく、JCもある時代と言われます。しかしJCでしか出来ない事もあります。我々こだまJCは特定の個人や団体の利益を目的とする事業は行いません。あかるい豊かなまちを目指し人類に奉仕をする団体です。公の精神を持ち、今よりも良い地域(まち)を創ろうと本気でまちづくりを実践するなかで様々な価値観と触れ合い、人が成長していく。JCを卒業したらそれで終わりではありません。それからの人生があり通過点です。JCでまちづくりを通して人と出会い、人にふれあい、人と共に学び、人に磨かれ、人と共に感動し、人と共に成長する。JCによって培われるのは、人との繋がりと成長、地域に対しての情熱(おもい)です。仲間と共有した時間、それは人生に於いても決して色あせることはなく人生を豊かにするものです。地域にとって必要な人材育成の場ともなっています。まちづくりの実践と人材育成のできる団体というのは今も昔もJCしかありません。

【愛される地域(まち)の創造】

 現在児玉郡市13万人が2040年には11万人になると推計が出ています。人口構成も大きく変わり高齢化もより進んで行きます。国や地域を担う子供の数も減っています。東京への一極集中。埼玉県で言えば県北、県南、地域間格差も広がり、まわりの町には深谷市、高崎市、伊勢崎市、藤岡市などあります。地域連携をしながらも、定住者、来訪者を地域間で奪い合う地域間競争の時代と言ってもいいでしょう。社会構造の変化で買い物の仕方も変わってきました。以前は対面販売でしたがインターネットでの買い物も増えています。空き家や空き地も増えています。社会構造や生活環境、人々の意識も変化しています。
 現在の社会とこだま地域の現状を見つめ直し、課題と捉えるビジョンが必要です。本年度は本庄市、神川町、上里町と一市二町で首長選挙があります。そこで、こだま地域の未来を語る上での政策を聞くことができます。伝統を重んじるのも大切ですが来るべき新たな時代を読んだ大きな変化が必要になっています。組織の存在意義、我々の目的を改めて精査し夢のある魅力溢れるこだま地域を創造し未来に繋がる運動指針を作ります。
こだまJCにしかできない政策を立案し実行していく。そのことであかるい豊かなまちになり、誰でもJC運動をやる意義を感じ、自信とやりがいが持てる組織になります。

【氣付きの循環と活力波及】

 体操の元オリンピック選手に話を伺ったことがあります。一流選手とそうでない選手の差は何ですか?努力ですか?それとも怪我をしないことですか?元選手が言った言葉は「つかむのが上手だ。氣付く事。」コーチからの助言で直したとかでなく、自分ができないことに対し、体をこうしたら出来る、この技をするにはどこが足りないというのを自分自身で判断し修正をし、足りない所に氣付き努力する。氣付きが多い。内村航平選手はその能力は特に秀でていると言っていました。
 氣付きは、スポーツは勿論、学問、会社経営、など何かを成し遂げた人は皆一様に氣付いています。学問で言えばリンゴが木から落ちたのを見て万有引力の法則をみつけたニュートン。郷土の偉人でもあります塙保己一翁も江戸で『太平記』を暗記してそれを読み聞かせて名を成している者がいることを聞き保己一翁は、「わずか四十巻の本を暗記することで妻子を養えるなら、自分にも不可能なことではない」と言ったという逸話が伝えられています。それから学問の道を歩むのです。氣付きとは成長の一部なのです。
 JC運動とは意識変革運動です。住民意識を変え住民自ら行動すれば良い方向へ変わっていく。何かに氣付き、それに伴い行動し経験、感動をすればまた様々な氣付きを得る。何かを変えるのであれば氣付きがなければ変わりません。氣付きを感じることは私たち人間に与えられた能力の一つであり、氣付きを感じずに日々を生きているだけでは成長は望めません。現在の状況に疑問を持ち、未来を見据え、自問自答を繰り返し、行動する。氣付きの循環が生まれた時、更なる成長へと結びつきます。
 JCに所属していてまちづくりに関わっている色々な人と会いました。そこで感じたのは出会った人達はバイタリティーで溢れ、明るく、物事を前向きに捉える活力を持った人たちでした。活力を持っている人がいるとその活力が回りの人にも波及していき、活力の伝播が魅力のあるまちを作っています。この地域をより魅力ある地域にするならばそれは私たちがもっと活力を持たなければならないし、その活力を地域に波及しなければなりません。その原動力となるのは地域に対しての愛情です。
 私たちが氣付きの循環と活力を波及する気持ちを持ち行動すれば、必ず魅力ある地域になり明るい豊かな社会になります。

【会員拡大】

 毎年、会員拡大についてはこだまJCだけではなく、全国的なJCの課題として捉えられています。 何故会員拡大が必要なのか。3つ理由があります。
 一つ目は人が沢山居れば成長の幅が広がる。ダイヤはダイヤでしか磨けないように、人は人でしか磨けないという言葉があり様々な価値観に触れられるからです。こだまJCのメンバーだけではなく出向で出会うメンバーも居ます。事業を通して出会う人達も居ます。JCを通して色々な人と出会い多様な価値観に触れると言うのは自己成長をし、さらにメンバーの成長を願う利他の精神を併せ持ち合わせることができ、得られる感動も分かち合えます。そして何より大勢いると活氣もあり楽しいです。
 二つ目は大きく運動を展開することができます。事業費の増加、仲間が大勢いると色々な考え方も増え、考え方も大きくなります。人に伝えられる数も増えます。自然と事業も大きく展開できます。事業が大きくなれば携わった人も自信や経験になりモチベーションも高くなります。
 三つ目は地域で活躍する人が増えます。JCは地域にとって人材育成の場ともなります。JCを卒業された先輩諸兄姉が地域経済、行政、教育などに携わりこの地域になくてはならない人材となっていることは間違いありません。こういった人材輩出も多くなります。
 拡大をして仲間を増やすことは人の成長を見込め、より大きく活動を展開でき、まちづくりのできる人を地域に輩出できると言うまさしくJC運動そのものです。

【むすびに】

 現在、我々は大きな時代の変わり目にいます。度々行われる北朝鮮によるミサイル発射実験や核実験、中国の尖閣諸島問題、戦争を知らない私たちが初めて身近に戦争というのを感じます。地域の事だけではなく国家の在り方も考えなければなりません。多忙な毎日で他人や公の事をあまり考えず、社会に対して関心を寄せない人が多い中で、公をよしとする私たちは素晴らしい未来や希望を見ることができる社会を次世代の子供達に渡さなければなりません。一生涯を掛け、群書類従を編纂した塙保己一翁は「後の世の国学びする人のよき助けとなるように」と自らの為ではなく後の為を想った精神を見習い、この混沌とした時代だからこそJC運動の原点に立ち返り力を結集し新たな一歩を踏み出しましょう。私自身理事長として進取の精神で一年間突き進みます。宜しくお願いします。

覚悟に勝る決断なし 潔く 正直に 全うに